「カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞受賞」「Amazon Prime Reading 日本でも提供開始」など出版業界関連の気になるニュースまとめ(2017年10月2日~8日)

いいかげんNexus 7は古いから新しいAndroid端末に切り替えたいけど何買うべきだろうなあ

 先週は「カズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞受賞」「Amazon Prime Reading 日本でも提供開始」などが話題に。毎週月曜恒例の、出版業界関連気になるニュースまとめ、2017年10月2日~8日分です。


8K/AIoTを積極推進するシャープ。ガラパゴスから「COCORO+」へ AV Watch(2017年10月2日)


 シャープが運営するネットサービスを「COCORO+」ブランドに統合。「GALAPAGOS STORE」は「COCORO BOOOKS(ココロブックス)」に改称されるとのこと。シャープ本体の経営危機でもサービスは継続していたので、収益が出ている事業ではあるのでしょう。散々揶揄された「ガラパゴス」の名称を捨てるのは、イメージ一新で良いのでは。


専門書の電子化を(十字路) 日本経済新聞(2017年10月3日)


 洋書は古い専門書でも電子化されているが、和書は絶望的だという嘆き。既刊のみならず、新刊でも電子化されていないケースが多いのですよね。エンタメ系ならスマートフォン対応必須ですが、専門書は PDF でも充分と思うのですが。


ITは純文学を「再設計」できるか マガジン航(2017年10月3日)


 新潮社×ヤフージャパンの上田岳弘『キュー』プロジェクトに対する、仲俣暁生氏の率直な感想。インターフェースに斬新さはあまりなく、むしろヤフージャパンという巨大プラットフォームとのコラボという点に興味を惹かれるとのこと。小説誌が認知媒体としてほとんど機能していないのが現状ですから、人が集まっている場所で作品を公開するのはむしろ当然の成り行きなのかもしれません。


ソフトバンク、雑誌・マンガの電子書籍版が読み放題の「ブック放題」を他社ユーザーにも開放 MdN Design Interactive(2017年10月4日)


 ドコモが先行している回線契約に縛られない形のサービス展開に、ソフトバンクがようやく追従。記事中では「dブック」になってますが、これは「dマガジン」の間違いでしょう。「ブックパス」はまだ au 回線縛り(au ID は誰でも取得できるが au 回線が登録されていないと利用できない)ですが、この動きを受けどうなるかが注目されます。


Amazonプライム会員が電子書籍を無料で読み放題になる「Prime Reading」提供開始 INTERNET Watch(2017年10月5日)


 年額3900円のプライム会員なら追加料金なしで読み放題の新サービス。「Kindleオーナー ライブラリー」はKindle端末限定・月1冊のみでしたが、「Prime Reading」は端末制限なし・同時に利用できるのは10冊まで。とはいえラインアップは900点弱と、「Kindle Unlimited」の17万点超(10月2日時点調査)に比べたらほんのお試し程度でしかありません。プライム会員の特典がちょっと増えた程度に捉えておいたほうがよさそうです。ラインアップは随時入れ替わるようですが、どれくらいの頻度なのでしょうね? 「Kindle Unlimited」と同様、月1回かな?


マンガボックス、comico、コミックエス、マンガZEROのグロースハックの裏側を聞いてきた XERA(2017年10月5日)


 各マンガアプリの中の人の話。『電子書籍ビジネス調査報告書』のリサーチで、「マンガボックス」は利用率が前年比で急減(12.3%6.6%)していたのですが、売上推移グラフでは右肩上がりのようです。「コミックエス」のフーモアがマンガアプリに参入した理由が「素早く稼げる」からというのは、ある意味清々しい。まあ、ビジネスとしては正しいです。コミック以外も「素早く稼げる」ような状況になると、デジタル出版市場がもっと盛り上がると思うのですが。


「敵はAmazon、はウソ」本屋さんとホストクラブ、実は儲け方が同じだった ハフポスト(2017年10月5日)


 新宿・歌舞伎町にオープンした「歌舞伎町ブックセンター」プロジェクトのメンバーインタビュー。鴎来堂の柳下恭平氏が、街の本屋が潰れる理由は「後継者がいないっていうだけ」と看過しているのが痛快です。


イシグロ作品の版元「動転している」 書店から電話殺到 朝日新聞デジタル(2917年10月5日)


ノーベル文学賞特需に書店沸く 早川書房、7作品重版 日本経済新聞(2017年10月6日)


 長崎県出身でイギリス国籍のカズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞。おめでとうございます。主な作品の翻訳書を発行している早川書房は、電話が鳴り止まないような状態になっていたようです。なお、電子版は8冊出ており、受賞のニュース直後から電子書店のランキング上位を一時独占していました。典型的な「突然話題になって売れる」事例で、在庫切れしない電子版のメリットをここぞとばかりに享受したものと思われます。




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