「徳間書店がCCC傘下へ」「DeNA第三者委員会報告書が公開」など出版業界関連の気になるニュースまとめ(2017年3月13日~19日)

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 毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、私が気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「徳間書店がCCC傘下へ」「DeNA第三者委員会報告書が公開」などが話題になっていました。


ブックオフ、2月期売上げ2.9%減 新文化(2017年3月13日)


 先日「古本離れは本当だけど、ブックオフの売上は伸びている」という記事を寄稿したばかりなのでちょっと慌てたのですが、本文を読んで納得。前年同月比での減少でした。2016年はうるう年なんですよね。営業稼働日が1日少ないなら、単純計算で3.5%くらい下がっていてもおかしくない。ただ、商材別で「書籍」が7.7%減というのは気になります。IR資料を確認したところ、書籍は「活字」「コミック」「その他」の合算みたいです。ううむ。


MERYだけが読者を見ていた。SEO重視を突っぱねた編集方針 甘かったチェック体制 BuzzFeed(2017年3月13日)


 DeNAが3月13日に発表した、第三者委員会報告書を受けての記事。DeNA批判の急先鋒だったBuzzFeedですが、報告書で著作権侵害の可能性を指摘された74万件のうち52万件を占めるペロリ「MERY」に対しちょっと甘いような? DeNAパレットの9サイトが守安功社長の指示でSEO対策だけをやっていたのに対し、「MERY」だけは読者を向いていたというのは確かなんでしょうけど。


文春記事「ベッキー禁断愛」に雑誌ジャーナリズム賞大賞 朝日新聞デジタル(2017年3月14日)


 新聞や雑誌の考えるジャーナリズムがこれ。他の受賞記事もゴシップばかり。ジャーナリズムってなんだっけ?


TSUTAYA展開の会社 徳間書店を傘下に入れる方針固める NHKニュース(2017年3月14日)


 徳間書店がCCC傘下に? という電撃ニュース。子会社が既に株式の15%を持っているとのこと。グループ内で出版・コンテンツ事業を手掛けるのはカルチュア・エンタテインメント株式会社なので、その傘下にある株式会社トップ・パートナーズ、株式会社CCCメディアハウス(旧阪急コミュニケーションズ)、株式会社ネコ・パブリッシング、株式会社復刊ドットコム、株式会社美術出版社などと同じ位置になるということなのでしょう。諸行無常。
 なお、CCC広報は報道を受け「当社が発表したものではございません」というリリースを出しています。


DeNA問題、もみ消された社内からの警告 日経ビジネスオンライン(2017年3月15日)


 こちらは日経ビジネス井上理記者による、かなり踏み込んだ批判記事。執行役員の村田マリ氏とペロリ代表の中川綾太郎氏が役員を引責辞任し、恐らく退職せざるを得ないと言われている中、本来すべての責を負うべき守安功社長が減給だけっておかしいのでは? ってことですよね。


消えゆく書店 ネット時代に求められる“攻め”の生き残り術 日刊ゲンダイDIGITAL(2017年3月15日)


 よくわからない動き。議員連盟を作って、何をしようというのか。「書籍は再販制度により定価販売が原則だが、ネット販売ではポイント還元などで実質値下げがされている」などの要因が挙げられているようですが、ポイント還元はネット通販だけでなく丸善ジュンク堂・文教堂(hontoポイント)や大阪屋栗田(楽天ポイント)などでも行われています。挙げられている課題に対し、議員が何かできる余地はなさそうですが……? フランスみたいに「反アマゾン法」作って書籍通販の送料無料を違法にします? 送料1円になるだけだと思いますが。


人工知能が作った創作物、現行の法律ではどうなる? ITmedia NEWS(2017年3月16日)


 結論は「著作物」ではないので保護対象にならない、です。人が関わっていないなら、どれだけ優れた創作物であっても、現行の著作権法第2条1項「思想又は感情を創作的に表現したもの」に相当しないというわけ。パブリックドメインの優れた創作物が全自動で量産される未来がもうすぐそこに。


リクルートテクノロジーズのAIプロジェクト「A3RT(アート)」が始動、機械学習、ディープラーニングの6APIを公開 Biz/Zine(2017年3月16日)


 リクルート内部で展開されていたAPIを無料公開。文章校正用の「Proofreading API」が気になりますね。


女子小学生の3分の2が動画共有サイト視聴―アニメ・ゲーム実況など インターネットコム(2017年3月17日)


 「女子小学生の3分の2」はダウト。「キャラぱふぇ」の読者で雑誌添付ハガキのアンケートを送ってきた人のうち3分の2、が正しい。「キャラぱふぇ」の発行部数は公称18万部(日本雑誌協会の印刷証明付き印刷部数ではない)。集計したアンケートはがきは432件。めちゃくちゃバイアスかかっているということを前提にデータを見ましょう。


「はちま起稿」インサイトが売却を発表 売却先については公表せず ねとらぼ(2017年3月17日)


 DMM→インサイト→どこかと、ババ抜きのジョーカー状態。DMMもインサイトも、ここがここまで嫌われていると思わなかったのでしょうか? ちなみに公式サイトの日付は2月24日になっているのですが、ねとらぼによると公表は3月17日。そのズレも謎。


「社長退任のあいさつで皆泣いた」 WELQに端を発したキュレーション騒動、MERYから見た実情 ねとらぼ(2017年3月18日)


 「MERY」の中の人による生々しい匿名独白。まったく反省などしておらず、むしろ被害者意識を持っているというのがすごい。仕事がなく自宅待機を命じられ、お昼ごろ起きるような生活をしながら、給料はまだしっかり払ってもらっていることへの感謝もなく、むしろDeNAへの恨み節。転職活動中だというのに、こんな記事が出たらマイナス評価になるとは思わなかったのか。むしろこういう意識の集団だから、ああいう結果になったのか。



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