2014年3月24日月曜日

出版業界関連の気になるニュースまとめ(2014年3月17日~23日)「著作権法改正案国会提出」「デジ本プラス」「電子書店の消費税問題」など

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毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、ボクが気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「著作権法改正案国会提出」「デジ本プラス」「電子書店の消費税問題」などが話題になっていました。



出版権を電子出版にも拡張、著作権法改正案が国会提出 -INTERNET Watch ※2014年3月17日


さてどうなるか。文科省で公開されている法律案を見る限り、第81条(出版の義務)に「ただし、設定行為に別段の定めがある場合は、この限りでない」という条文は残っています。紙は出しても電子版は出したくない、だけど他所に権利を獲られるのも嫌だという出版社は、「逆オプション契約」を結ぶようになるのでしょう。もちろん著者が同意の上なら問題ないのですが。


「ヤバいぐらいの手応え」 300万DLの無料漫画アプリ「マンガボックス」樹林伸編集長に聞く、ビジネスの展望と「夢」 (1/4) - ITmedia ニュース ※2014年3月17日


IT戦士ゆかたんこと岡田有花さんによる樹林伸編集長へのインタビュー。いろんな会社からWeb漫画の編集長依頼が来てたのを全部断っていたけど、DeNAからの依頼は受けたのは「資本力があるから」という話が面白い。

「ドラクエで大当たりしたころ創刊されたスクウェア・エニックスの『少年ガンガン』でさえ10年ぐらい赤字が続き、『鋼の錬金術師』が大爆発してペイした。そういうリスクを覚悟しないと成立しない世界です」

リスクというか、ほとんどバクチみたいなもんですね。ごく一部の超ヒット作が、出版社や新人作家を支えるというエコシステム。恐ろしい世界やで……。


【新文化】 - 日本文藝家協会、出版契約書の整備を急務とする声明発表 ※2014年3月17日


三田誠広副理事長は、現在、改正作業が進んでいる著作権法の「出版者の権利」と合わせて、「法律の文面が出版社側の意向に沿うものでなくても、日本文藝家協会がひな形をつくって、紙の本の版面が流出することのないように、海賊版を差し止めることができる権利が出版社に与えられる契約書を推奨していきたい」と話した。

ええっと、だったら著作権法改正要らないじゃんという話になるのですけど。


戦後の雑誌と書籍の発行点数をグラフ化してみる(「出版年鑑」編)(2014年)(最新) - ガベージニュース ※2014年3月17日


長期グラフ、初めて見ました。なんですかこの戦後の、カンブリア大爆発みたいな雑誌点数増減は。これが噂の「カストリ雑誌」とか「3号雑誌」と呼ばれてるやつですか。恐ろしい。


50年余りに渡る雑誌の販売間隔別出版点数動向をグラフ化してみる(2014年)(最新) - ガベージニュース ※2014年3月18日


これまた面白い長期グラフ。圧倒的に月刊誌が多いけど、近年数を減らしているのも月刊誌なのですね。


50年余りに渡る書籍のジャンル別出版点数動向をグラフ化してみる(2014年)(最新) - ガベージニュース ※2014年3月18日


こちらは「書籍」の長期グラフ。漫画はどうなんだろう?


今世紀の雑誌販売動向をグラフ化してみる(「出版月報」編)(2014年)(最新) - ガベージニュース ※2014年3月18日


上3つは「点数」のグラフでしたが、こちらは「販売」動向。厳しい……。


電子書籍出版に関するレポート 出版社の90%近くは電子書籍を出版、61%は図書館に対して販売(カナダ) | カレントアウェアネス・ポータル ※2014年3月18日


残りの10%も現在製作途中であるか、刊行計画を持っているとのこと。これ、日本で調査したらどのくらいの割合になるだろう……。


Amazon.co.jp: セルフパブリッシングで「本」を出す eBook: 藤井 太洋, 梅原 涼, 十市 社, 東京創元社編集部: Kindleストア ※2014年3月18日


「ミステリーズ!vol.63」に掲載されている鼎談に加筆・増補を行った電子特別編集版とのこと。無料配信です。

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Kindleストアでも遅ればせながら「アフタヌーン 0号」の配信が始まったし、出版社による無料配信は解禁されたと捉えていいのかな? もしかして広告料払ってるかも……。


「週刊少年マガジン」前号をほぼ丸ごと無料配信 「マンガボックス」300万DL記念で - ITmedia ニュース ※2014年3月19日


期間限定・マンガボックスのみですが、いよいよ「週刊少年マガジン」の電子版配信が。昨年の「週刊少年ジャンプ」45周年記念号みたいに、ひとまず単発で様子をみる形だとは思いますが。年初の予測「週刊少年マガジンが紙と電子の同時配信に踏み切り、週刊少年ジャンプ、週刊少年サンデーも追随し、電子漫画誌界隈が一気に盛り上がる」に一歩近づいた?



「電子書籍はそもそも所有できない」 相次ぐ電子書店の閉店―専門家はこう見る | ダ・ヴィンチニュース ※2014年3月19日


まつもとあつしさんによる弁護士・福井健策へのインタビュー記事。あくまで「一般的な電子書店は」所有権ではなく利用権を提供しているだけ、という捉え方をすべきでしょう。ファイルに購入者情報が埋め込まれているだけで、自由にコピーや移動ができる「ソーシャルDRM」で販売しているケース(達人出版会とかハリーポッターとか)もあるわけですしね。

DRMは「あり」か「なし」かの2択ではなく、緩やかなものもあれば厳しいものもあります。電子書店がサービス終了した瞬間に読めなくなってしまう場合もあれば、ダウンロードしてあれば端末が死ぬまでは大丈夫という場合もあります。この辺り、規約とともに1回整理しておきたいところですね……。


3年以内に一億総クリエイター時代を目指す――E★エブリスタ社長が語るスマホ出版界の最前線 - ITmedia eBook USER ※2014年3月19日


昨年8月に有料作品の販売をスタートしてから、かなり順調に推移しているようですね。「攻めている」感じがします。「ケータイ小説・コミック」がうまく「スマホ小説・コミック」に進化している感じ。Kindleストアなど、他のプラットフォームへの配信はまだやらないのかな……?


紙の書籍を買うと電子書籍がもらえる、三省堂が「デジ本プラス」開始 -INTERNET Watch ※2014年3月20日


個人的には、近所に三省堂がないのが痛いところ。非常にいい試みなのに、反響見たらBookLive!(というかCypherGuard)が嫌われ過ぎていて泣いた。問題なのはWindowsアプリだけだし、ブラウザビューワやAndroid・iOSアプリ使ってる限り無問題だと思うのですが。


『ダ・ヴィンチ』おすすめ本20冊が無料で読める、大好評“立ち読み企画”電子書籍版4月号配布中! | ダ・ヴィンチニュース ※2014年3月20日


こちらの配布電子書店に、Kindleストアはなし。やはりなんでもかんでも無料に設定できるわけではなく、何かしらの条件があるっぽい。


消費税納めない電子書籍ストアに身を削って対抗、eBookJapanは価格据え置き -INTERNET Watch ※2014年3月20日


記事で、消費税なしで購入可能と名指しされているのが、楽天KoboとKindle ストア。Kindleストアのヘルプには、以下のように明記されています。

Amazon.co.jpが販売するKindle本(電子書籍)、MP3ダウンロード商品、アプリストア商品および一部のPCソフト&ゲームダウンロード商品には、消費税は課税されません。第三者が販売または提供するこれらのコンテンツには、消費税が課税されます。

「第三者が販売または提供するこれらのコンテンツ」がポイントで、いわゆる「エージェンシーモデル」で契約している講談社・集英社・小学館などの作品には消費税がかかっているということです。

ちなみに楽天Koboは困ったことに、サイトのどこを読んでも消費税に関する記述が見つからない。また、楽天アフィリエイトでコード発行すると、勝手に「税5%込」という表示になる。どうなってんのさこれ(;^ω^)

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