「Jコミ改め絶版マンガ図書館」「二次創作ガイドライン」など出版業界関連の気になるニュースまとめ #125(2014年7月7日~13日)

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毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、ボクが気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「Jコミ改め絶版マンガ図書館」「二次創作ガイドライン」などが話題になっていました。

フィードバックは対話のチャンス:まったく新しい電子書籍購読サービス「Scribd」ができるまで : ライフハッカー[日本版] ※2014年7月6日

先週の記事ですが、見落としてたのでピックアップ。サブスクリプション型電子書籍購読サービス「Scribd」共同創設者へのインタビュー。メディアドゥとの提携が発表されたばかり。日本のコンテンツの輸出先として考えられているようです。

オタク心わしづかみ、電子書店の聖地 支えるO2O :日本経済新聞 ※2014年7月7日

アニメイトの電子書店について。店頭だと本にビニールカバー(シュリンク)がかけられているので、電子書籍で立ち読みできるようにしたというのが面白い。バーコード撮影すると本が検索できる仕組みはhontoやKinoppyなど他社でもありますが、それを実店舗できっちりウリにしてアピールしているのが良いですね。

ニトロプラス、二次創作ガイドラインの文章を変更へ 「意図とは異なる表現になっていた」と社長 – ねとらぼ ※2014年7月9日

最初に発覚したとき、騒然としていたのは「同人誌」界隈が中心だったように見えましたが、ガイドラインの表記「200以内」という表記だからターゲットはグッズだろうなーと思っていたら、案の定でした。

Amazon、Hachetteの作家に「電子書籍の全売上高を提供する」と個別提案 – ITmedia ニュース ※2014年7月9日

交渉相手の出版社を飛ばして、作家に「直接やりません?」という提案。つくづくAmazonは恐ろしい。[追記:大原ケイさんによると「アシェットにこういう提案したいんだけど、どうかな?という打診メールを送ったら、それをチクられた」ということだそうです。]

「漫画版YouTubeを」――読者が漫画ファイルをアップ、作者の許可得て無料公開 Jコミ「絶版マンガ図書館」で海賊版を撃滅へ (1/2) – ITmedia ニュース ※2014年7月日

赤松健さんの『Jコミ』がバージョンアップ&改名して『絶版マンガ図書館』に。ボクも現地から記事更新しましたが、ピックアップはかっちりまとまっていて反響も大きい岡田有花さんの記事で。

電子書籍、わざわざ店頭販売…出版業界の狙いは : 本よみうり堂 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) ※2014年7月11日

「BooCa」について。植村八潮さんの「システム上このままの事業化は難しいが」というコメントが気になる……実験じゃないんだから、事業化してもらわないと困るんですが。恐らく「いまのままのシステムではダメで、もっと改修・改善しなきゃいけない」という意味だとは思うのですが。

ドワンゴ川上会長「いまの電子書籍は、石が入った福袋だ」(津田大介氏と議論・上)|弁護士ドットコムトピックス ※2014年7月12日

ドワンゴ川上会長「津田さんのセルフプロデュースは日本一」(津田大介氏と議論・下)|弁護士ドットコムトピックス ※2014年7月日

ドワンゴ川上会長と津田大介氏の対談。「石が一緒に入った福袋」というのは、石を磨き上げて玉にする “編集者” の役割が重要という意味で捉えました。後編の「ツイッターを使えなければ、ネット時代の編集者の資格はない」は、単にプロモーション目的という意味ではなく、マーケティングもやらなきゃダメってこと、かな。

【東京国際ブックフェア・国際電子出版EXPO関連】

東京国際ブックフェアリポート:読書で人の脳は耕される――立花隆氏、東京国際ブックフェアで講演 – ITmedia eBook USER ※2014年7月7日

立花隆氏の基調講演。武雄市の小学校にAndroid端末が無償配布されたのは今年度ですが、iPadの導入は2010年からなんですね。なるほど。しかし、日本で電子書籍の普及が遅れた理由って、フォーマットの不統一なんでしょうかね? Kindleなんてバリバリ独自仕様なんですけど。

紙と電子の相互補完──三省堂書店が電子書籍を販売するわけ -INTERNET Watch ※2014年7月7日

自分の記事ですがピックアップ。電子書籍 O2O (Offline to Online) 先駆者の歩み。

世界ナンバーワン電子図書館システム「OverDrive」の実力 -INTERNET Watch ※2014年7月8日

これも自分の記事ですがピックアップ。この後に「大手出版6社の半分が図書館による貸出に同意していない」という記事が出てきたので、慌ててセミナーの録音を聞き直しました。Mike Shontz氏は「We now have all major publishers.」と明言してます。昨年春には大手出版6社(ランダムハウスとペンギンの合併で5社)全てとの提携が完了していたようです。ホッ。

ネット時代におけるリアル書店の活路は「地域性」 -INTERNET Watch ※2014年7月10日

またまた自分の記事ですがピックアップ。「地域性」というのは、例えば同じ東京でも新宿と渋谷では違いますし、もっと言えば、同じ新宿でも東・西・南・北で違います。同じ場所でも、季節によっても違うでしょうし、進学とか就職とか異動とかにも影響されます。まあ、簡単な話じゃないですよね。

【第16回】新端末はなくても見所たくさん――東京国際ブックフェア2014にいってみた(前編) | ダ・ヴィンチニュース ※2014年7月10日

【第16回】新端末はなくても見所たくさん――東京国際ブックフェア2014にいってみた(後編) | ダ・ヴィンチニュース ※2014年7月11日

まつもとあつしさんによる、分かりやすいブックフェアまとめ。やっぱそういう視点になるよなあ。ボクはどうやってまとめよう……。

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