出版(紙・電子書籍)関連の気になるニュースまとめ #56(2013年3月4日~2013年3月10日)

(※写真:写真素材 足成より)

出版(紙・電子問わず)関連でボクが気になった先週のニュースについて、コメントをつけてまとめていきます。毎週月曜配信。

メディアチューンズ、個人作家向けの電子書籍流通サービスを開始 | クリエイティブ | マイナビニュース ※2013年3月4日

メディアチューンズのサイトを見たら、見出しに「レベニューシェア (印税)率は50%!」と書いてあるので誤読してしまったのですが、「弊社入金額を元に50%を作家・漫画家の方へお支払い」なので、仮にメディアチューンズへの入金額が電子書店での売上額の35%であれば、正味の印税率は17.5%ということになります。実際、メディアチューンズのサイトには「小売希望価格の18~32%程度」と記載されてますね。

Kindleは個人で申込みができるので、楽天koboイーブックストア、Sony Reader Store、eBookJapan、紀伊國屋書店 Kinoppy、パピレスへ、個人が出稿する手段の1つとして考えればいいと思います。楽天koboイーブックストアは、パブー経由の方が条件良さそう(正味で50%)ですが。後は、データの更新をどれだけ早く対応してくれるか、ですね。

Kindleからの印税受け取りは新生銀行で正解 | 電明書房 ※2013年3月4日

KDPの印税振込口座はどこの銀行がいいか?という話。シティバンクも手数料はかからないようですが、口座維持手数料がかかっちゃうんですよね。

アマゾンが電子古書を売り出すとき « マガジン航[kɔː] ※2013年3月5日

アマゾンを販売店ではなく出版社として見ると、中古電子書籍の売買から発生した利益分配を著者に与えることで、ほかの出版社よりも有利な条件を著者に提示することが可能になるのではないか?という考察。なるほど。

朝刊連載小説に宮部みゆきさん「荒神」 – 本のニュース | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト ※2013年3月5日

宮部みゆきさん電子書籍嫌ってたのに、とうとうLideoで配信するんだ……と思ったら、お詫びと訂正が。結局、朝日新聞紙面と朝日新聞デジタル(有料)だけで配信することになったようで。何があった……。

「ネットで5万稼ぐ」ってどのっくらいだろう? — 乱れなよ、そして召されなよ ※2013年3月5日

この辺りの計算は、CTR次第で大きく変わってきますね。ちなみにこのブログでは、2012年7月がちょうど月間12万PVでしたが、Google AdsenseのCPCは50円、CTRは0.32%、収益額13,781円でした。だから、Google Adsenseだけで5万円稼ごうと思ったら、月間50万PV必要という計算になります。2012年7月はだいたい1日1件くらいのペースで更新していたので、単純計算すると1日3件更新すればいいことになりますね。まあ、書くネタ次第では無理ではないかな。

hon.jp DayWatch – 「7%が有料での購入」PWYW電子書籍販売サイト「言い値書店」が初のレポート公開 ※2013年3月5日

投げ銭してくれる人が7%って、かなり多いのではないでしょうか。まだレポートは見ていないのですが、1人あたりの支払額がどのくらいか気になりますね。

岐路に立つBarnes & Nobleの電子書籍リーダー – ITmedia eBook USER ※2013年3月5日

いろいろ噂は飛び交っていますが、この記事によれば「はっきりさせておくと、受賞歴のあるNOOK製品ラインを製造中止する計画はありません」とのこと。

GALAPAGOS STORE、Windowsアプリをリリース – ITmedia eBook USER ※2013年3月5日

試してみましたが、解像度の高い書籍(例えば最大2,400×4,096の「メーカー非公式初音みっくす」とか)を見るにはいいですね。雑誌もタブレットよりディスプレイの方が捗りそう。

Apple、日本でのiBookstoreオープンを公式に発表 – ITmedia eBook USER ※2013年3月6日

前の日の夕方に公開開始され、一晩徹夜して翌日のお昼前に「電子書店完全ガイド」をアップしました。我ながら凄まじい。しかし、Kindle Fire HD 8.9の予約受付開始が2月27日、Nexus 10の販売再開が3月2日って、今にして思えば完全にAppleへの対抗策ですよね。察知してたんだろうなあ……。

日本文化に根ざした選書も:“質”で勝負がアップル流――「iBookstore」日本版が読書体験に変革をもたらす (1/3) – ITmedia PC USER ※2013年3月6日

林信行さんらしい絶賛記事。ここで挙げられている特徴は、他の電子書店でも既に実現されていることなのに、まるで「アップルだからこそ実現できた」ように読めてしまうという不思議。

EBook2.0 Magazine — 米国のベストセラーE-Book平均価格はなお下落傾向 ※2013年3月6日

下落傾向とはいえ、それでも平均$7.86ですか。円安になったいまのレート(1ドル96円)で約754円、半年前のレート(1ドル78円)で約613円。先日の「電子マンガサミット」では「将来的には1冊100円」なんていう話もあったわけですが、日本における「最適価格」はどの辺りなんでしょうね?

絶版本を紙と電子で復刻販売、BookLiveと三省堂書店が新事業 -INTERNET Watch ※2013年3月7日

プリント・オン・デマンドにも対応しましたよ、という話。出版社が権利を手放していないのであれば「絶版」ではなく「在庫切れ・重版未定」なのでは?という業界関係者からのツッコミが散見されましたが、プレスリリースには「絶版本など手に入りづらかった本」と書いてあるので、INTERNET Watchの付けたタイトルが不適切ということかと。

EBook2.0 Magazine — iBookstoreへの期待と疑問 ※2013年3月7日

「iPad専用のリッチコンテンツって、『出版』じゃないから紙は代替できない」という考察。鎌田さんらしい記事です。でも、例えばゲームの場合、プラットフォームによってバージョンが違うとか、あるいは特定のプラットフォームにしか出ないというのは当たり前のことなので、ボクはそこってこだわるべきポイントなのか?と感じてしまうのですが。

いずれ、いま「ビジュアルノベルゲーム」と呼ばれているものは、リッチな電子出版物と区別がなくなると思いますよ。コンテンツ産業は可処分時間の奪い合いですから、これだけメディアが多様化してきた中で、紙を代替するかどうかなんて瑣末な問題だと思うのですけどね。

“ブラよろ”結合本、上昇の後、削除 – 3月7日のKindle本ランキングから – キンドる速報(KDPの感想・レビュー) ※2013年3月7日

「ブラよろ」は商用・非商用問わず二次利用可(CC-BYと同じ)なので、KDPに第三者がアップしたものが乱立しちゃってたみたいですね。そこへAmazonが交通整理に入ったと。これ仮に、セリフだけ入れ替えたパロディ本だったら、どうなったんでしょうね?

hon.jp DayWatch – Amazonに続け?Apple社も電子書籍などの中古売買に関する特許を申請中であることが判明 ※2013年3月8日

Amazonとは全く違う方式とのこと。

絶版漫画、電子書籍で再評価 「Jコミ」仕掛け人に聞く :日本経済新聞 ※2013年3月10日

Jコミ、日経MJにドーンと載ってたんですね。さて次の仕掛けはどんな内容なのか……。

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