出版(紙・電子書籍)関連の気になるニュースまとめ #55(2013年2月25日~2013年3月3日)

(※写真:写真素材 足成より)

出版(紙・電子問わず)関連でボクが気になった先週のニュースについて、コメントをつけてまとめていきます。毎週月曜配信。

BookLive、電子書籍端末「Lideo」の電話注文販売を開始 -INTERNET Watch ※2013年2月25日

電話で通販できるというのはいいですね。しかし、TSUTAYAで扱うようになってたの知らなかったな……。

30分前後で読める電子書籍を配信する「カドカワ・ミニッツブック」創刊へ -INTERNET Watch ※2013年2月25日

「超小型」出版ですね。

少年・男性向けコミック誌の部数変化をグラフ化してみる(2012年10月~12月データ):Garbagenews.com ※2013年2月25日

四半期ごとの定点観測。毎週280万部印刷している「週刊少年ジャンプ」でも赤字(単行本で収益を稼いでいる)という話を聞いたことがあるのですが、この記事の最後でも触れているように、今後はデジタルメディア化していくのでしょうか。「裏サンデー」みたいにうまくいってない事例もありますが。

本の「見つかりやすさ」と「見つけやすさ」 EBook2.0 Magazine ※2013年2月26日

“Discoverability”は、「見つけやすさ」と訳すのではなく「見つかりやすさ」と訳すべきだ、という鎌田さんの主張。末尾の参考資料に「読者の行動を Discover > Purchase > Read の3ステップ」とありますが、林智彦さんが電流協セミナー「2013年の電子出版を考える」の講演で使ったスライドで触れている(22ページ)、ネットでの購買行動モデルとして前から提唱されている “AISAS(Attention > Interest > Search > Action > Share)” の方が、電子書籍にもマッチするような気がします。少なくとも “Read” で終わっちゃダメでしょ、と思うのですが。

Kobo Writing Life、予約注文機能を導入 – ITmedia eBook USER ※2013年2月26日

あくまで北米の話で、日本では未導入ですが。この電子書籍予約注文受付機能、普通に出版社が電子書籍を出す時にもやって欲しいと思うのですが。紙書籍なら事前プロモーション・予約受付が当たり前なのに、なぜか電子出版にはないのですよね。出してから「出ました!」って告知を始めるより、「×月○日に出します!予約受付中!!」の方がいいと思いますよ。

経団連による出版「著作隣接権」批判の意味 EBook2.0 Magazine ※2013年2月26日

なるほど、と腹に落ちた分析。出版の著作隣接権は、以前も経団連が潰してるんですよね。

Kindle Fire HD 8.9が日本でも発売――予約受付始まる – ITmedia eBook USER ※2013年2月27日

なぜいまごろ……?という気が。ライバルの動きを見据えてでしょうか。

ベストセラー作家に学ぶ!TwitterでKindle読者を可視化する方法 | きんどるどうでしょう ※2013年2月27日

登録名を著者名+Twitterアカウントにしておけば、Mentionsが飛んでくるという話。売れっ子作家だと[@ツイート]の欄が機能しなくなりそうな気が。

エージェンシープライシングはなぜ生まれたか? 書店を守るため (1/2) – ITmedia eBook USER ※2013年2月28日

エージェンシーモデルが瓦解したことにより、リアル書店の息の根が止まるという話。日本では「もし再販価格維持制度が無くなると」と置き換えられるでしょうか。しかし、再販価格維持制度は残っているのに、書店はバタバタ潰れている……。

hon.jp DayWatch – 「電子書籍の最終ページは、PR上きわめて重要」米書評コミュニティGoodreads社CEOが調査発表 ※2013年2月28日

これは電子書店のビューワが、最終ページでどういう挙動をするかに拠るのですよね。例えば「トランクルーム本棚」のあるeBookJapanは、最終ページにでこんな表示が出ます。

本をトランクルームに戻すかどうかの選択画面です。右上の[閉じる]をタップすると……

奥付が表示されます。しかし、トランクルームへ戻すと、この最終ページは一瞬しか表示されません。無意味なページになってしまうのですよね。最終ページの挙動比較記事、書いてみようかな。

DIGクリエイティブアワード2012の受賞作が決定 – ITmedia eBook USER ※2013年3月1日

電子出版時代における「新人発掘・育成」の新しいモデル。面白い試みだと思うのですが、半年で小説が482作品、コミックが111作品。電撃小説大賞(小説部門)への応募が半年に1回で6000作品以上あることを思うと、ちょっと寂しいかも。まあ、始まったばかりなので今後に期待しましょう。

ビットウェイとBookLiveが合併、業界再編に動くか – ITmedia eBook USER ※2013年3月1日

電子取次の会社が「ビットウェイブックス」という小売部門を持っているのがいびつだったのであって、そのいびつな状態を解消する動き、ということなのでは。

CMT CONNECTIONレポート:電子出版でコンテンツ・ビジネスの未来はどう変わる? – ITmedia eBook USER ※2013年3月4日

レポートを寄稿しました。赤松先生と佐渡島さん、まつもとあつしさんのパネル・ディスカッションは結構面白かったんですが、どの媒体もまだ記事にしてないんですね。意外。

コメント

  1. 匿名 より:

    eBookJapanの読了マークは以前は読了日が入ったので意味がありましたが、現在は(少なくともiOS版は)読了日が入らなくなりました。復活要望も出してありますが、見込み無し…。

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