2017年1月30日月曜日

「書誌・書影データのopenBDプロジェクト」「2016年の電子出版市場は1909億円(前年比27.1%増)」など出版業界関連の気になるニュースまとめ(2017年1月23日~29日)

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毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、私が気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「書誌・書影データのopenBDプロジェクト」「2016年の電子出版市場は1909億円(前年比27.1%増)」などが話題になっていました。



【やじうまWatch】ブクログ、会員100万人突破記念で本100タイトルのプレゼントやプレミアム機能無料開放 INTERNET Watch(2017年1月23日)


 会員100万人突破、おめでとうございます。プレミアム機能の無料開放は3月6日から。


2016年の電子書籍市場の伸び率は120%、カテゴリー別では雑誌が急成長 @DIME アットダイム(2017年1月24日)


 タイトルだけ見たら市場全体の話かと思いますが、ブックウォーカーの話です。販売額で対前年比123%。会員数は129%増。テキスト系のほうが伸びているそうです。さすがラノベに強いKADOKAWA系。


書誌情報や書影データを高速APIで提供する「openBDプロジェクト」、版元ドットコムのデータをカーリルがAPI化 INTERNET Watch(2017年1月24日)


例えば書店員が情報を発信する際には、特定のインターネット書店のデータを使うといった方法しか思い当たらない

 セミナー行ってきました。上記引用文で伏せられているのは、要するに「Amazon API」のことです。著者や出版社の立場で特定の書店だけに肩入れするのは難しいですし、Amazon以外の書店は言わずもがな。図書館も同様です。書誌・書影を合法的に利用しようと思うと、あらかじめ許諾されているサービスを利用するしかありません。そこで、特定の書店へ誘導しなくてもいいAPIを用意した、という流れになります。特に問題になるのが書影。画像はサーバーの負荷が大きくなるので、どういうやり方がいいかはまだ検討中とのことでした。


キンコン西野氏が火種 「コンテンツ無料化は、作家を殺す」のか? マンガを例に考える ITmedia ニュース(2017年1月24日)


※西野さんへの批判は多岐にわたるが、本稿では、コンテンツの無料化がクリエイターの収益にもたらす影響にのみ、焦点を当てる。

 同じテーマで書こうと思っていたのに先を越された……。無名なところから先に無料で認知を広げて有料に繋げる形(いわばボトムアップ)と、有料で販売しているものを無料化する形(いわばトップダウン)とでは、同じフリーミアムでも事例としては異なるように思います。


出版月報 2017年1月号 全国出版協会・出版科学研究所(2017年1月25日)


 電子出版の数字が出ました。1909億円(前年比27.1%増)。コミック1460億円(27.1%増)、書籍258億円(13.2%増)、雑誌191億円(52.8%増)。ちょっと伸びが鈍化しています。電子を合わせた出版市場全体は1兆6618億円(0.6%減)と、惜しいところまできているのですが。あと、なにげに「dマガジン」会員数の最新版が載ってました。2016年9月末時点で332万人。こちらもちょっと伸びが鈍化していますね。


メディアドゥが反発、マンガ新聞の全株式を取得し子会社化 株経ONLINE(2017年1月25日)


 「マンガHONZ」を運営しているマンガ新聞が、メディアドゥの100%子会社に。昨年2月に東証一部へ上場してから、米国に子会社を設立したり、要約サービスのフライヤーを子会社化したりと、攻めの動きが目立ちます。


「本の未来」を考える―出版業界のキーパーソンたちに聞く Yahoo!ニュース(2017年1月26日)


 干場弓子氏(ディスカヴァー・トゥエンティワン取締役社長)、井上伸一郎氏(KADOKAWA代表取締役)、森啓氏(LINEコンテンツ事業部事業部長)、平木靖成氏(岩波書店辞典編集部副部長)へのインタビュー。UGC発の小説を「新文芸」と呼んでいる(井上氏)の知らなかった!


Googleが偽ニュースを垂れ流すサイト200個を追放 GIGAZINE(2017年1月26日)


 検索アルゴリズムによる対策ではなく、広告ネットワークからの追放です。200って、恐らく潰さなきゃいけない数にはぜんぜん足らないだろうし、潰してもドメイン変えてやり直すか別の広告ネットワークを使うだけだろうし、うーん ……。


「本当に腹が立った」まとめサイトを“劇薬”をもって制す、『アサヒカメラ』編集長の怒りと悲しみ BuzzFeed(2017年1月26日)


 緊急企画「写真を無断使用する“泥棒”を追い込むための損害賠償&削除要請マニュアル」で話題に。私も思わず買ってしまいました。



ブックオフ、2期連続で営業赤字に 書籍など販売低調の苦境 ITmedia ビジネスオンライン(2017年1月27日)


 「主力の書籍やソフト、アパレルの販売が低調」とのこと。IR資料を確認してみたところ、2016年3月期実績が売上765億6400万円、前回発表の今期予想が850億円で、修正予想が800億円。つまり計画ほどではなかったものの、まだ売上は伸びています。2016年3月期のFACT BOOKを見たら、売上も、売上総利益も伸び続けているのに、販売管理費が膨らんで赤字になっている。うーん?


Facebookが韓国デマサイトを追放 日本でも導入されるフェイクニュース対策とは BuzzFeed(2017年1月28日)


 Facebookの「スパムかどうかを自動的に判断するシステム」に引っかかっていたとのこと。「通報」システムが運用される前から、自動での対策が始まっていたようです。やるなあ。関連で、このデマサイトの管理人がインタビューを受けた記事があります。アメリカ大統領選挙でフェイクニュースが広告収益を稼いでいるという記事を見て、自分もやってみようと思った、と。ところが拡散されても収益は5000円程度で赤字だったそう。いやあ、バカですね。


谷川俊太郎さん・片岡義男さん 電子書籍化、決断のワケ 朝日新聞デジタル(2017年1月29日)


 後半に片岡さんの電書販売部数が。トータルで1万3000部、『スローなブギにしてくれ』が682部。文字モノの電書市場は紙市場の3.4%程度だから、紙に換算すると38万部、2万部ということに。KADOKAWAの担当者が「増刷を検討したくなる立派な数字」と言ってる理由がわかりますね。



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