2016年10月31日月曜日

「Amazon PODが個人でも」「あおい書店がトーハン子会社に」「JDLSにDNPが出資」など出版業界関連の気になるニュースまとめ(2016年10月24日~30日)

Google Play ブックス

毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、私が気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「Amazon PODが個人でも」「あおい書店がトーハン子会社に」「JDLSにDNPが出資」などが話題になっていました。



【山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ】ページめくりが3割高速化、ストレージ容量が8倍になった「Kindle Paperwhite 32GB マンガモデル」 ~実際に容量めいっぱいまでマンガをダウンロードしてみた - PC Watch ※2016年10月24日


「マンガモデル」というわりには、現行 Paperwhite とのハードウェア的な変更点は内蔵ストレージの増強だけ。ページめくり高速化(連続ページターン)は、Paperwhite 2013年モデル以降であればソフトウェアアップデートだけで恩恵を受けられます。ざっくり計測で1秒に10ページくらい。めっちゃ速くて笑えてくるのでぜひお試しあれ。


米Google、電子書籍ストア「Google Play Books」にギフト機能を追加 – hon.jp DayWatch ※2016年10月24日


「電子書籍を購入して第三者にギフトする機能はもはや決して珍しいものではない」とありますが、日本のストアで対応しているのは私の知る限り、honto、iBooks Store、紀伊國屋書店Kinoppyくらいです。


新聞協会:柔軟な著作権制限「反対」 米国型規定 - 毎日新聞 ※2016年10月24日


日本新聞協会以外に、日本映画製作者連盟、日本書籍出版協会、日本音楽事業者協会、日本雑誌協会、日本民間放送連盟、日本レコード協会が同時に反対。「拙速な導入は、混乱を招き、権利者、利用者双方にマイナスだ」なんて結びになっていますが、「日本版フェアユース」の議論(リンク先は2008年の内閣官房知的財産戦略本部の議事録)は8年越しなのですが。


Microsoft Research、充電不要・ワイヤレス通信可能な電子ペーパー型ディスプレイを開発 | カレントアウェアネス・ポータル ※2016年10月25日


ソーラーパネルを備えていて、オフィスの照明程度の明るさでも必要なエネルギーをまかなえるとのこと。早期の大型化が望まれますね。


米国著作権局長が突然更迭され出版界が大騒ぎ、DMCA法における電子書籍DRMの扱いに今後大きな影響も – hon.jp DayWatch ※2016年10月25日


更迭されたマリア・パランテは著作権保護期間の「短縮」を提唱していた人。福井健策先生が米ビルボード誌の検証記事を紹介していました。




EBook2.0 Magazine – IDPF-W3C合併への疑問提起 ※2016年10月25日


OverDrive のスティーブ・ポタシュCEOによる反対意見表明。W3CとIDPFの合併は、すんなりいかないようです。「IDPFの年会費は、非営利組織で$775、営利企業は$775~$5,750。規模がはるかに大きいW3Cは、非営利組織で$7,900、営利企業は$7,900~$77,000」と、年会費で10倍の差があるのは知らなかった。IDPF会員が辞めてしまい、EPUBの弱体化を懸念するのも無理はない。JEPA CTOの村田真さんによると、電子書籍とWebを融合した「Portable Web Publications (PWP)」という将来展望があるようですが、果たしてどうなるか。


第70回読書世論調査:教養から娯楽、実務へ 読み継がれる「定番」作品(その1) - 毎日新聞 ※2016年10月26日


第70回読書世論調査:教養から娯楽、実務へ 読み継がれる「定番」作品(その2止) - 毎日新聞 ※2016年10月26日


毎年行われ、とうとう第70回目の読書世論調査。「電子書籍」に関してはその2に。「電子書籍」を「読んだことがある」は27%で、前年比8ポイント増だそうです。


Amazon.co.jpで誰もが無料で紙の書籍を出版できる「著者向けPOD出版サービス」、インプレスR&Dが開始、5000円でISBN発番も可能 -INTERNET Watch ※2016年10月26日


ついに Amazon POD が誰でも利用できるようになりました。Amazon規格のPDFさえ用意できればOK。1年前にインプレスR&Dを取材したときには『できない言い訳』を並べる出版社に対する苛立ちすら感じるようなコメントもあったので、いずれこうなるだろうなとは予想していましたが。


あおい書店がトーハン傘下に、取次による書店支配がさらに加速か : 出版・書店業界がわかるWebマガジン KOTB(ことびー) ※2016年10月27日


文教堂はトーハン帳合だったのが、日販が筆頭株主になってひっくり返ったわけですが、あおい書店は2008年に日販からトーハン帳合なので、今回のこの動きは支配力強化、ということになるのでしょうか。


電子図書館、ラノベ・新刊充実か 大日本や講談社提携へ:朝日新聞デジタル ※2016年10月29日


電子図書館を導入、自治体の4%だけ 蔵書の少なさ壁に:朝日新聞デジタル ※2016年10月29日


2013年にKADOKAWA、講談社、紀伊國屋書店が出資して設立された日本電子図書館サービス(JDLS)に、大日本印刷も出資することになったそうです。大日本印刷子会社の図書館流通センター(TRC)が、「TRC-DL」という電子図書館サービスを展開している、という前提が記事では吹き飛んでいて、大日本印刷が直接運営しているような書き方になってますね。「ラノベ」がやたら強調されてますが、恐らく角川つばさ文庫や講談社青い鳥文庫のことだと思われ。昨年の図書館総合展で電流協を取材した「図書館向け「電子書籍」がなかなか増えない理由」もご参照ください。



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