「Kindle無料マンガ雑誌」「パリの新聞社襲撃」など出版業界関連の気になるニュースまとめ #150(2015年1月5日~11日)

Nexus 7のeBookJapan

毎週月曜恒例。出版業界関連の先週のニュースで、ボクが気になったものにコメントをつけてまとめていきます。電子出版界隈が中心です。先週は「Kindle無料マンガ雑誌」「パリの新聞社襲撃」などが話題になっていました。

“諸事情”により「週刊少年マガジン」電子版に「はじめの一歩」掲載されず 講談社「掲載の目処などは立っていない」 – ねとらぼ ※2015年1月6日

「週刊少年マガジン」電子版に、森川ジョージ氏『はじめの一歩』が掲載されないという話。なお、1月7日発売号は、紙版にも載っていない(休載)ようです。

「Dモーニング」に井上雄彦氏『バガボンド』と浦沢直樹氏『BILLY BAT』が載っていないのと同様……と言いたいところですが、森川ジョージ氏の場合『はじめの一歩』単行本の電子版は既に普通に配信されており、「週刊」に載せない理由は不明です。

ちなみに、講談社の全マンガ誌デジタル化は GoodeReader にも “Kodansha to Digitize All 22 of Its Manga Magazines” という記事で取り上げられています。海外向けにもインパクトのあるニュースなのかな?

電子図書館、まだ1% 公立、サービス・利用進まず 少ない「蔵書」が壁:朝日新聞デジタル ※2015年1月7日

あれ、なんだか見覚えのある写真……と思ったら、2014年12月17日「電子書籍便利なのに… 公立図書館での普及率、なぜ1%:朝日新聞デジタル」の焼き直しでした。千代田区立図書館の事例が追加されています。1月7日夕刊の1面トップだった模様。

『グランドジャンプ』などラインアップ:Amazon、漫画誌を無料配信する「Kindle無料マンガ雑誌」を開始 – ITmedia eBook USER ※2015年1月7日

無料マンガアプリの隆盛に、さっそくAmazonが対策をしてきました。基本的に「Kindle 連載」と同じ仕組みで自動配信され、古い号が上書きされるみたい。

Kindle無料マンガ雑誌」のページを見ると、無料配信のマンガ誌より、有料販売の「Kindle版コミックをチェック」の方が圧倒的に面積が広くて目立つというのが興味深い。あくまで無料配信は認知向上目的であり、販売に繋がらなければ意味がないわけですよね。

パリの新聞社襲撃、12人死亡 イスラム教風刺で物議:朝日新聞デジタル ※2015年1月7日

ペンはテロに屈しない 風刺画家は絵で闘う(画像) ※2015年1月8日

【パリ銃撃】メディアは風刺漫画をどう掲載したか 各社で分かれた判断 ※2015年1月9日

フランスで200万人行進、反テロへ結束 各国首脳らも:朝日新聞デジタル ※2015年1月12日

非常にショッキングなニュース。サルマン・ラシュディの小説『悪魔の詩』にまつわる事件を思い出します(日本では訳者が殺され容疑者不明のまま時効になっている)。ボクは、表現に対し暴力(物理)に訴えるというのは、絶対に認めてはならないことだと思います。

モロッコの国教はイスラム教です。つまり、イスラム教信者にも、今回の事件は強い批判をもって受け止められているということ。一部の過激派による行動によって、全体を判断してはならない、ということでもあるでしょう。

見えてきた!電子図書館と出版社のWin-Winな関係米OverDrive社とタッグを組んだ電子取次メディアドゥの挑戦|デジライフNAVI|ダイヤモンド・オンライン ※2015年1月7日

ちょっとびっくりするような数字が挙げられていました。

「電子貸出サービスで本を借りた人のじつに40%が、同じタイトルを購入していることが、データから判明したのです」(ハース氏)

貸し出し数の40%と誤読して「んなバカな」と驚いたのですが、同じタイトルを(1回でも)購入したことがある、という話なら理解できるかも。100冊借りて、うち1冊を買い直した、みたいな数字もカウントできるわけで。

Overdrive、2014年のデジタルコンテンツ貸し出し件数は前年比33%増と発表 – ITmedia eBook USER ※2015年1月8日

ちょっと待った-! 7月のブックフェアで、2013年の貸出実績は1億件で、2014年は2億件に到達する見込みって言ってたじゃない。オーディオブックの数字まで含めても1億3700万件だから、かなり落差があるゾ。うーん。

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