電子コミック市場「以外」はどうなっているのか? ── デジタルコンテンツ白書2014を読み解く

デジタルコンテンツ白書2014

一般財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAJ)発行の『デジタルコンテンツ白書2014』第5章「出版」の節に電子コミック市場の推移が載っていたので、電子コミック市場「以外」を逆算してみました。

元データは、インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2014」の電子コミック市場規模と、電子書籍市場規模です。まあ、単純に全体から電子コミック市場を引いただけなんですけどね。

電子書籍市場と電子コミック市場

左の黄色い部分が電子コミック市場「以外」です。なんと呼べばいいんでしょうね? 2007年までは順調に伸びていたのが、以降2010年まで伸びが鈍化し、2011年に一旦凹んで、2012年以降は再び成長路線に入った、というように見えます。恐らく2011年以前の数字は、ほとんどがフィーチャーフォンの「ケータイ小説」だと思われます。

Wikipediaによるとケータイ小説ブームは2002年から始まり、書籍化や映画化などがなされ、2007年には文芸書ベストセラーランキング(トーハン調べ)のトップ3をケータイ小説書籍が独占、トップ10の中にも5作品が食い込むような状況でした。ただ、2008年以降はブームは落ち着き、2011年以降は「スマホ小説」に移行していると言われています。

2012年-2013年の伸びは、Kindleストアや楽天Koboなどの「新プラットフォーム」が寄与してることでしょう。とはいえ205億円。出版科学研究所によると2013年の「書籍」市場は7851億円ですから、たったの2.54%です。電子コミックの占める割合が約25%になってるのに比べると、まだまだこれからという感じですね。

一般財団法人デジタルコンテンツ協会

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