2014年4月26日土曜日

Kindleストア以外のプラットフォームを使って出版することで、Kindleストアの販売価格がコントロールできるかも?

iTunes Connectの価格変更画面

昨日の「Kindleストア以外のプラットフォームで出版する意味は充分にある」の続きです。もしかしたら「Kindleストアで3MBを超える作品は希望小売価格99円が設定できなくなった」問題の、打開策になるかも。



Kindleストア以外のプラットフォームで出版する意味は充分にある」のグラフを見た方から、「iBooks Storeが地味に健闘している」というコメントを貰いました。実は、Kindleストアの印税率は35%(※独占配信ではない場合)で、iBooks Storeの印税率は70%なので、売れている部数としてはもっと差があります。印税率の違いが大きいので、印税額ではここまで接近しちゃうんですよね。

以下の表は、セルフパブリッシングで販売可能なプラットフォームと、その印税率およびその他の条件です。


「Gumroadの印税率高いな!」と思うかもしれませんが、問題は載せただけでは絶対売れないので、完全に「手売り」状態になることです。やはり、そのプラットフォームにどれだけユーザーがいるかによって、売れ行きも大きく異なってきます。

ところが、個人作家が直接取引できて、商業作品と同じ土俵で並べられ、ユーザーがそれなりに多い電子書店は、限られています。

個人作家が直接取引できて、商業作品と同じ土俵で並べられる電子書店

Kindleストア(Kindleダイレクト・パブリッシング)」と「Google Play ブックス(パートナーセンター)」と「iBooks Store(iTunes Connect)」と「楽天Kobo(Kobo Writing Life)」です。海外勢ばかり。

その他の電子書店は、「BCCKS」や「メディアチューンズ」といった、ディストリビューションサービスを行っているところを使えば、配信可能になりました。以前のことを思えば、大きな進歩です。

ディストリビューションサービスでどこへ配信するかは自分で選べるので、手間を惜しまないのであれば、直接やれるところは直接やった方がいいと思います。印税率もいいし、修正がすぐできたり、販売データがすぐ見られたり、キャンペーンができたりというメリットがあります。

例えば、iBooks Store(iTunes Connect)やGoogle Play ブックス(パートナーセンター)では、期間限定のキャンペーンができます。あらかじめ設定しておけば、自動的に開始され、自動的に終了します。Kindleダイレクト・パブリッシングにも「Kindle Countdown Deals」という機能がありますが、なぜかまだ日本では使えません。Kobo Writing Lifeは使ってないので、分かりません(すいません)。

Google Play ブックス パートナーセンター

そして、Kindleダイレクト・パブリッシングのKDPセレクトで可能な無料キャンペーンには90日の登録期間中で最大5日間という制限がありますが、iBooks Store(iTunes Connect)やGoogle Play ブックス(パートナーセンター)は常時販売価格0円設定が可能です。

また、iBooks Store(iTunes Connect)は0円から50円刻み、Google Play ブックス(パートナーセンター)は1円単位で販売価格が設定可能です。Kindleダイレクト・パブリッシングのように、ファイルサイズによる制限が加わることもありません。

このことはつまり「Kindleストアで3MBを超える作品は希望小売価格99円が設定できなくなった」問題の、打開策になるかもしれません。それは、Kindleストアは「エブリデー・ロープライス(最低価格保証)」戦略を採っているので、他店の方が安い場合に「プライスマッチング」をするのです。

例えば、藤井太洋さんが「Gene Mapper」をiBooks Storeで販売開始する際にキャンペーンを行ったら、Kindleストアも勝手に値下げした(ロイヤリティは変わらない)という事例があります。

昨日より、iBookstore公開記念キャンペーンを始め、公式サイトのGumroadとiBookstoreでは300円の特別価格で販売を始めたのだが、Amazon Kindle書籍でも値下げが実施された。なんと285円!私が公開記念キャンペーンで設定した価格を見事に潜くぐっている。これがAmazonのプライスマッチングだ。
Amazonのプライスマッチング - Gene Mapperブログ

試しに自分でもやってみたことがありますが、残念ながらKindleストアの追随は確認できませんでした。Amazonのクローラー(?)が気づいてくれるかどうか、というところになってしまうのかもしれません。

ただ、いままでKindleストアで99円で販売していた本を、200円に値上げしなければならないとしたら、値上げの理由を紹介文に明記した上で、別のプラットフォームでは99円で売っていますと誘導することも可能だと思うのです。

さすがにそれを書店の説明文に書くのは難しいでしょうけど、自分のWebサイトで紹介するぶんには何も問題ないでしょう。妙な制限を設けているプラットフォームが悪いのです。「Kindleストアで独占販売」という縛りから解放されると、いろんな可能性が考えられると思いませんか?

「Kindleオーナー ライブラリーでレンタルされると結構いい額になる」という話は知っていますが、自分で体験したことはないので触れるのはやめておきます。

まあ、マルチストア展開は、どこまでリソースが割けるか? という話なので、「それでもKindleストア独占販売がいい」という判断をする方を非難するつもりはありません。分かった上でやってるなら、別にいいと思うのです。



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