2013年1月19日土曜日

本田雅一さんの「iPhone、iPad が売れてない?アップル製品沈没、不思議報道のメカニズム」への異論



要約すると、「報道の根拠がおかしいぞ」という記事で、総論にはボクも賛成なのですが、結論に至るプロセスで2点ほど「本田さんもおかしいぞ?」というところがあったので指摘しておきます。



前半の、日経によるiPhone 5減産報道に対するツッコミに関しては何も言うことはありません。問題は後半の、BCN調査に対するツッコミです。

1点目。

MM総研の発表によると2012年前半の調査では、アップルのシェアは61.1%、エイスースは3.1%だった。しかし、その後のNEXUS 7ブームがあったにせよ、やや無理があると感じる読者は多いはずだ。

「やや無理がある」と感じる方がおかしいぞ?と思うのです。本田さんがおかしいといっている日経トレンディの記事はこちら。


メーカー別のシェアでも、アップルが60%を超える絶対的なシェアを長く誇っていた状況が一変し、2012年12月にはトップシェアを初めてエイスースに譲った。

MM総研の発表というのはこちら。


2012年度上期(12年4月~9月)の国内タブレット端末の出荷状況を発表した。(中略)メーカー別台数・シェアではAppleが118万台でシェア61.1%となり1位を獲得。

日経トレンディ(BCN調査)は単月、MM総研は6ヶ月間の累計です。瞬間風速で12月だけNexus 7の販売台数がiPadを追い抜いたとしても、さほど不思議な話ではないでしょう。調査対象期間が異なる数字を並べて「やや無理がある」と言う方がおかしいぞ?と思うのです。



2点目。

タブレット端末の場合、BCNがカバーしている量販店販路は全体16%程度。ソフトバンク、KDDIといった携帯電話事業者系列の販売店や、ヤマダ電機、ヨドバシ、コジマ、ノジマ、アップルストア(通信販売を含む)、イオンなどを含まないためだ。特に深刻な品不足が続き、今も供給が追いついていないiPad miniは、扱い量に応じて各流通への配分が行われたと想像される。またアップルの場合、アップルストアからの直販比率も高い。

あえて触れていないのかもしれませんが、Nexus 7をGooglePlayの通販で買った人も大勢いると思います。そして、ヤマダ電機、ヨドバシ、コジマ、ノジマ、イオンなどの数字がBCNの調査結果に含まれていないというのは、Nexus 7も同条件です。

(※追記:ただし、Nexus 7にはキャリア販売が無いという要素もありますね)



本田さんの言うとおり、BCN調査は市場の一部だけを取り上げたものですから、鵜呑みにしてはダメです。全体の数字を表したものではないのは確かです。


POSデータ提供店(50音順) 2012年10月現在

アベルネット(ボンバー各店舗)、アマゾン ジャパン(Amazon.co.jp)、エディオン(エディオン、エイデン、デオデオ、ミドリ)、NTTレゾナント(NTT-X Store)、大塚商会(P-tano)、ケーズホールディングス(ケーズデンキ)、サンキュー(100満ボルト)、上新電機(上新電機)、スタート(onHOME)、ストリーム(ECカレント)、ソフマップ(ソフマップ)、ZOA(ZOA)、ドスパラ(ドスパラ)、ナニワ商会(カメラのナニワ)、ビックカメラ(ビックカメラ)、ピーシーデポコーポレーション(PC DEPOT)、ベスト電器(ベスト電器)、三星カメラ(三星カメラ)、ムラウチドットコム(ムラウチドットコム)、MOA(A-Price)、ユニットコム(パソコン工房、Faith、TWO TOP、FreeT、グッドウィル)、ラオックス(ラオックス)=(50音順)の22社

しかし、調査対象が限られているとはいえ「傾向値」として捉えるのは間違っていないのではないでしょうか。そして、ヤマダ、ヨドバシ、コジマ、ノジマ、イオンといった調査対象に含まれていないところでも、同じような傾向で売れていると考えた方が自然なのではないでしょうか。

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