出版(紙・電子書籍)関連の気になるニュースまとめ #49(2013年1月14日~2013年1月20日)

(※写真:写真素材 足成より)

出版(紙・電子問わず)関連でボクが気になった先週のニュースについて、コメントをつけてまとめていきます。毎週月曜配信。

楽天と岩手県、新成人にkobo Touchをプレゼントする「楽天ふるさとプロジェクト」 – ITmedia eBook USER ※2013年1月15日

「いらねぇ!」みたいな反応もチラホラ見かけましたけど、Kobo Touchの端末のデキはそれほど悪くないのですよ。青空文庫読む分にはお金かかりませんし、端末バラ撒くことで裾野を広げる戦略は、ボクは「あり」だと思います。

ebookjapanで人気コミック全巻セット20%OFF実施中! (2/11まで) | ダ・ヴィンチ電子ナビ ※2013年1月15日

Google+のコミュニティで話題になっていたのでピックアップ。ポイント還元ではなく、値引きでここまで大規模なのは過去にどの電子書店でも無かったのでは?という反応でした。Kindleの値引き戦術に国内勢も対抗せざるを得ない、といったところでしょうか。電子書籍は再販価格維持制度の対象ではないので、健全な価格競争によって消費者・サプライヤーどちらにもメリットがある形になるといいですね。

「これからの電子書籍」に求められる条件〜『Flipboard』元プロダクトデザイナーのクレイグ・モド氏 : ライフハッカー[日本版] ※2013年月日

これからは「超小型出版」になる、という話。

「超小型宣言とは?」

・小さな発行サイズ

・小さなファイルサイズ

・適正な購読料

・流動的な発行スケジュール

・スクロール(今のところ)

・明快なナビゲーション

・HTMLベース

・開かれたWeb

「重厚長大」な出版物は、なかなか広く受け入れられないといったところでしょうか。ちょっと興味を持ったので、本の方も買ってみました。まだ読めてない(;^ω^)

「超小型」出版:シンプルなツールとシステムを電子出版に

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iOS版対応が遅れているみたいなので注意。

(追記:対応したようです)

Amazon AutoRipは無料電子書籍の先駆けか? – ITmedia eBook USER ※2013年1月16日

CDを買うと無料のMP3データを提供する新サービスが、今後電子書籍にも拡大されるだろうという予測。「紙を買ったら電子が付いてくる」的な販売方法は、同人誌では既に試みられているようですね。

タブレット端末所有者の6割が2012年に購入–機種はiPadがトップ – CNET Japan ※2013年1月16日

出版とは直接関係無い話題ですが、ちょっと興味深い数字だったのでピックアップ。本田雅一さんの「iPhone、iPad が売れてない?アップル製品沈没、不思議報道のメカニズム」への異論は供給側や販売データからのシェア想定の話でしたが、こちらはユーザーへのリサーチによる数字。iPadが圧倒的に強いのは確かですが、詳細で比較をするとNexus 7は5.3%、iPad miniは5.0%という数字になっています。

ポイントは、いままでiPadが絶対王者だった「タブレット端末」という領域が、徐々に多様性を持ち始めているという「傾向」にこそあるのだと思います。

世界初、本のない図書館=電子書籍専用図書館が今秋オープン! 日刊テラフォー ※2013年1月16日

いずれ「端末を貸し出すだけで紙本は置かない漫画喫茶」みたいなのが出てくるかなー?と夢想していたのですが、図書館の方が早かったですね。

電子書籍サイト Varsity eBooks 1月16日よりオープ…|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連) ※2013年1月16日

大学生協の電子書店です。サイトの対応端末のところを見たら、どこかで見たことあるような気がしたので、試しにAndroidアプリをダウンロードしてみようと思ったら、そのどこかで見たことあるような所のアプリダウンロードページに繋がってしまいました。いまはURL修正されているようですが。なるほどあそこがバックですか。

電子書籍ストアサービスを徹底比較(前編) -INTERNET Watch ※2013年1月17日

BookLive!、Reader Store、Kindle、koboの比較。これは他社の記事でもそうですが、こういう比較対象に挙がるのが「自社ブランドの電子ペーパー端末を出している所」なんですよね。やはり物があることによる訴求力というのは大きいのでしょうか。

Kobo、年末商戦好調で「世界の電子書籍市場シェアの20%を獲得」と表明 – ITmedia eBook USER ※2013年1月17日

ほんとに世界で2割のシェアかどうかは別としても、Koboは本国カナダで圧倒的に強いのは確かなんですよね。

電子書籍は本嫌いの子どもの読書を促進する可能性を秘めている – GIGAZINE ※2013年1月17日

電子書籍の読書体験は、もしかしたら「紙の本を読む」ことより、「ゲームをする」方に近いのかもしれません。しかしこういう調査結果とは逆に、ゲーム端末に提供される電子書籍はなぜイマイチ盛り上がらない(PSPコミックとか)のか、要因を探ってみたいですね。

なんとKindle本ランキング1位に! – CHINGE ※2013年1月17日

「アマゾンは宣伝になるようないい数字については公表してもよい」ということのようで、生々しい数字が公表されています。

Koboの成功が証明した「E-Inkは死なず」 « EBook2.0 Magazine ※2013年1月17日

「電子ペーパー端末の時代は終わった」という論調に対する反論。デバイスの特徴が異なるので、住み分けが進むのではないだろうかと思うのですが。技術革新が進み、タブレット端末が200g以下になり、かつ数日フルに使っていても電池が保つくらいになれば、電子ペーパー端末の役割は終わったということになると思いますが。

電子図書館は買うべき本を発見する場とOverDrive « EBook2.0 Magazine ※2013年1月17日

年末にカレントアウェアネス・ポータルに載っていた「図書館で電子書籍を借りる人はよく買う人でもある」という話。どうも図書館は「本にお金をかけたくない(けど読みたい)」人が利用する場だという先入観があるのですが。これ、日本だとどうなんでしょうね?

電子書籍ストアサービスを徹底比較(後編) -INTERNET Watch ※2013年1月18日

買いやすさという点ではKindleのワンクリックがぶっちぎりなのは間違いないのですが、簡単すぎてしまうのが怖いという意見も。とりあえずKoboは、端末のパスワードロックをできるようにした方がいいと思います。

「対応決済サービス」の表が、対応デバイスになっているような……?

EPUB 第18回 EPUB 3制作の現場から II * – epubcafé ※2013年1月18日

三陽社 田嶋淳さん、GeneMapperの藤井太洋さん、電子雑誌トルタルの古田靖さん、小嶋智さんによるEPUB制作現場からのさまざまな声。行けなかったのですが、映像アーカイブがアップされているのがありがたい。

つれづれ調査記: 電子書籍&紙書籍 出版点数① マクロ編 ※2013年1月19日

Amazonの出版社リストに載っている出版社1502社の新品取り扱い点数と、電子書籍化点数の比較。出版点数という「規模」でサマリーしてあります。中小出版社の電子書籍化が進んでいないという状況が、如実に現れていますね。

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