2012年6月27日水曜日

Yahoo!がリリースした「イイね!」ボタンに、Web投げ銭機能を搭載したことに「イイね!」をしたいのだけど……


結論から言うと、( ^ω^ )どうしてこうなった!?



……いや、素晴らしい試みだとは思うんですよ?少なくとも、単純にFacebookの真似をしたmixiの「イイネ!」ボタンより断然いい。まさかYahoo!みたいなでかいところが、Web投げ銭機能を搭載してくるとは。ボクは去年の年末に、こんなエントリーを書いています。


このブログの上部にも貼ってある Grow! や、NEC の BIGLOBE がやっている Pochi や、Webマネーがやっているぷちカンパといった、「ポイントを贈る」という形式の、ソーシャルパトロンと呼ばれるサービスがいくつも立ち上がっています。

しかし、これを単独で事業化するのは、恐らく至難の業だと思います。大道芸人やストリートミュージシャン相手であれば、財布からお金を出して目の前の空き缶や帽子に入れるだけでいい。Webの場合、まずそもそもボタンがあっても大半の人が何のことか判らない。ボタンをクリックして説明を読み、趣旨に賛同したしたら、今度は個人情報やクレジットカード情報などを入力しなければならない。そして、現金をポイントに変えて……と、最初が非常に面倒なんですね。

Yahoo!みたいに多くの人が利用しているサービスで、既に長年運用されているポイントを利用できるわけですから、最初に投げ銭する際のハードルが無いも同然なわけです。

こりゃ既存の投げ銭サービスは戦々恐々だろうなーと思い、いまどんな状況だろう?と確認したら、BIGLOBEの「Pochi」も、Webマネーの「ぷちカンパ」も、既にサービス終了しているじゃありませんか。いまだ生き残っているのは「Grow!」だけというありさま/(^o^)\

……まあ、ボクの悪い予想が見事に当たってしまったわけなんですが。

恐らく津田さんが可能性を見出しているのは、Facebook や Google のような既に個人情報を入手済みの企業がこういった仕組みを本格的に導入してくれば、というところだと思います。逆に言えば、Facebook や Google くらいの利用者を既に抱えているところじゃないと、事業化はできないのではないかな?と。

裏を返せば、Yahoo!くらい多くの利用者を抱えていて、それでもうまく軌道に乗せることができなければ、Web投げ銭が一般に広まることは無いな、と思うのです。だからボクは、Yahoo!のこの試みは、是非とも成功させて欲しいのです。いや、もしかしたらうまくいくんじゃないか?という予感さえありました(過去形)。

うまくいくんじゃないか?という予感がしていた理由は、初期のハードルが低いというだけではありません。今後、ポイントの使い道が飛躍的に広がるニュースが直前に流れているからです。


現時点では、Yahoo!ショッピングで購入したらTポイントが付く、程度の連携できていませんが、来春には完全に統合する予定のようです。つまりこれは、リアル店舗で買い物をしたポイントが、Yahoo!のサービスでも利用できるということになります。


例えば、もうすぐ期限切れしてしまうポイントがあるけど欲しい物が無い時に、そのまま期限切れで失ってしまうくらいなら、いつも有益な情報を発信してくれるあの人にプレゼントしよう、といった場面が頻出するのではないだろうか?という想像ができます。



もう少し踏み込んだ話をしましょう。このYahoo!の「イイね!」ボタンのリリースに対する反応は、Google+で見ている限り「冷笑」でした。しかし「いまさらFacebookを真似しても……」という受け止め方をしてしまうのは、Google+ユーザーの多くがアーリーアダプターだからだと思います。

恐らくボクも、事前にWeb投げ銭サービスに興味を持っていろいろ調べていなかったら、Yahoo!の「イイね!」ボタンはスルーしていたでしょう。

むしろ、Yahoo!をメインで利用しているようなライトユーザー層が、この「イイね!」ボタンに対しどのような反応を見せるか想像ができませんでした。


ちょうど1年くらい前のユーザー調査ですが、恐らくさほど大きくは変わっていないと思います。

Googleユーザーの特徴
「Google とYahoo!JAPAN 両方のアカウントを持っていて」、多種ブラウザ、ソーシャルメディアの利用も多く、インターネットリテラシーが高い傾向にある。また、スマートフォンの所有率も高い。

Yahoo!JAPANユーザーの特徴
ブラウザはほとんど「Internet Explorer」だけを使っていて、「Google アカウントの所有も少なく」、インターネットリテラシーは低め。

「インターネットリテラシーは低め」という表現はともかくとして、複雑なこと、面倒なこと、今までとは違うことには、簡単には足を踏み入れてくれないのではないか?という想像ができます。ちょうど昨日、こんな記事がありました。


#1:エンドユーザーは変更を好まない
#2:エンドユーザーはたいていの場合、キーボードショートカットを使用しない
#3:エンドユーザーはPCとモバイル機器を分けて考える
#4:エンドユーザーは開発者のようなものの考え方をしない
#5:エンドユーザーはアプリケーションに容易にアクセスしたいと考えている
#6:エンドユーザーは「以前のままで良かったのに、、、」という考えに執着する
#7:エンドユーザーは、必要な変化がゆっくりと、一定速度でもたらされることを望んでいる
#8:エンドユーザーはあなたが望むような安全なコンピューティングを行ってくれない
#9:エンドユーザーはアイキャンディなどどうでもよい
#10:エンドユーザーはUIをどうデザインするべきかについて有益な意見を持っている

つまり、こういった新しいサービスを、Yahoo!をメインで使っているようなライトユーザー向けに提供するときは、「とりあえずリリースしておいて後から直せばいい」というような発想をしては絶対ダメだと思うのです。ヘビーユーザーなら、開発者の考えを勝手に読み取って、たぶんこうだろうという予測で無理やりなんとかしちゃいますが、圧倒的大多数のライトユーザーにとって変化はハードルなのです。

(ここまで前置き)

さて、Yahoo!ブログに設置された「イイね!」ボタンを押すと、このような表示になります。


[友だちとファンに通知/履歴に残す]が、はじめからチェックが入った状態になっています。圧倒的大多数のユーザーは、初期設定を変えません。結果どうなるか?

「みんなのブログ更新」欄が「イイね!」ボタンを押した履歴で埋め尽くされました。Yahoo!ブログからのお知らせには、ユーザーからの苦情コメントが殺到しています。


あわてて「『みんなのブログ更新』に『イイね!』したことを表示しない方法」を追記していますが、恐らく初期設定をオフにしないと収まらないでしょう。「イイね!」ボタンなんか二度と使わない!というエントリーも、既にいくつも上がっています。まさに( ^ω^ )どうしてこうなった!?

初期設定をオンにするかオフにするか。開発者としてはせっかくの新機能を使って欲しいから、オンにする場合が多いと思います。しかしこの場合、その結果どうなるかという想像力が欠けていたのではないでしょうか。ほんのちょっとした配慮が足らないばっかりに、スタートからつまづいてしまうというのは、ほんとうにもったいないことだと思います。

あーあ(ヽ´ω`)


[追記]
7月3日に仕様変更のお知らせが出ています。


わりと迅速な対応で、好感が持てます。コメント欄も、「ありがとうございます!」で埋め尽くされていますね。最初からこうだったら、もっと良かったんですけど。


[2013年10月15日追記]

リリースしてすぐに「イイね!」ボタンの名称は「ナイス!」ボタンに変わっていたのですが、


1年後に「プレゼント」機能は終了していました。


つまり、Tポイントを使ったWeb投げ銭機能は、定着しなかったということになります。ああ……。

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