2012年4月2日月曜日

PayPalで支払いを受け取るのに本人確認書類が必要になった件(追記アリ)

Google+のストリームに流れてきたこのエントリーを見て、「うわぁ」と思ったのはボクだけではないと思います。要するに、Gumroadがもてはやされたのをきっかけとして続々と登場していたCtoCのコマースサービスが苦境に立たされるだろうな、という想像をしたからです。ただ、見た瞬間はそう思ったのですが、よくよく考えるとこの件は悪い面ばかりではなく、むしろ良い面の方が大きいということになると思います。


PayPalの案内から引用します。
ペイパルは日本における活動を拡大し、皆さまのビジネスの発展により一層貢献できるよう、新たに「資金移動業者」として事業を展開していく予定です。「資金移動業者」としてビジネスを展開するにあたり、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」に基づき、法人としての本人確認、ペイパルアカウント取引責任者、ペイパルアカウント取引ご担当者さまの本人確認を行うことが義務付けられています。
PayPalは資金移動業者(PDF)として登録する気が無いのかと思っていたのですが、そんなことはなかったんですね。
また、個人の方でも支払いを受け取られたことのある方、または今後も支払いを受け取られる可能性のある方も、本人確認書類をご提出いただく必要があります。必要書類をご提出いただくことで、不正取引を防ぎ、お買い物をされるユーザーさまがより安心してお取引いただける環境を提供することができます。
今までは、何かコンテンツの販売を行おうと思ったら、クレジットカードさえ持っていれば、オンライン上から即座にPayPalに登録して利用することが可能だったのですが、今後は本人確認書類を送らないと支払いを受け取ることができなくなります。つまりPayPalを使った商売をしようと思ったら、本人確認書類送付というハードルができたということです。

重要なのは、支払いだけをするユーザーは、従来通りオンライン上での登録だけで利用できるというところです。つまり、PayPalの新規ユーザー獲得への障害にはならないということです。ユーザーがPayPalを使って支払いをする際は、手数料がかからないというメリットがあります。利用ユーザーがたくさんいるなら、販売側としてもPayPalを使うメリットがあるので、多少本人確認が面倒でも、手続きは行うでしょう。つまり、PayPalを使ってちゃんと商売をしようと思う人なら、本人確認書類の送付くらいは大したハードルにならないと思われます。

また、PayPalが資金移動業者として登録されれば、いまは利用できなくなっている個人間の支払い(寄付)が復活します。このメリットは大きい。
個人間の支払いに利用できないのはなぜですか。
PayPalは2010年3月31日より、日本国内のPayPalユーザに対し、個人間の支払いサービスを停止させていただきました。これは2010年4月1日に施行された日本の法律を遵守するもので、ご不便をおかけしますことを心よりお詫び申し上げます。ご理解のほど何卒よろしくお願いいたします。
以前は「寄付」というボタンをサイトに設置して、「投げ銭をお願いします」というのができたのですが、法改正によってできなくなっていたのです。

少し前にWeb投げ銭についての記事で書いたのですが、いわゆる「ソーシャルパトロン」と呼ばれているサービスは、最初が非常に面倒なんですよ。資金移動業者として登録するためのハードルが高いため、ユーザーに不便をかけるような迂回方法を取らねばならないのです。例えばこのブログにも設置してあるGrow!ボタンを利用するためには、Grow!に会員登録をして、Grow!ポイントを購入しなければなりません。

PayPalが資金移動業者として登録されれば、これが簡単にできるようになります。本来資金決済法の改正は規制緩和(銀行以外でも送金業務が可能になる)が目的なので、ユーザーにとっては利便性が高くなる話なんですよね。恐らくPayPalが資金移動業者として登録される見通しが立ったので、本人確認書類送付の依頼を始めたということなのだと思います。

だからボクは、この動きは歓迎したいと思います。むしろ、待ってました!と喝采を叫ぶべきでしょう。ぶっちゃけた話、本人確認書類を送る手間くらい、大したことないですからね。


[追記]
すぐにでも本人確認書類を送ろうと思ったのですが、PayPalのTwitterアカウントからこんなツイートが出ているのを見つけました。

恐らく会員全員へ一斉に案内を送信すると、書類を受け取る側のキャパシティを超えてしまうので、段階的に送っているのだと思います。案内が届くまで、おとなしく待っていましょう。


[さらに追記]
うーん残念、ボクの予測は外れていました。このエントリーの後半が、全て取り消し線に。


資金移動業者として登録しても「寄付」は復活できないとのことです。

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