2012年4月25日水曜日

オンラインストレージサービスに「共有」機能はいらない

Googleドライブが発表され、今日の午前中はこの話題でストリームが盛り上がっていました。


この記事がかなりの勢いで共有されていたので、みんなの関心の中心は「どのサービスが便利なんだろう?」というところにあるのだと思われます。

オンラインストレージサービスは、手元のHDDがクラッシュしたら困ってしまうようなファイルのバックアップ場所として使うとか、複数の端末間の移動やコピーといった手間を省くには非常に便利はサービスだと思います。

ただボクは、数日前のこの記事を見た時から、サービスがよくない方向へ進んでいるのではないかと、危機感を覚えています。



誰でもそのURLをクリックするだけでファイル内容をブラウザで表示することができる。また画面上部に表示されるダウンロード・ボタンからローカル・コンピュータにダウンロードすることも、自分のDropboxに追加することもできる。実にシンプルな共有手続きだ。またこれはDropboxのユーザーがアカウントを持っていない非ユーザーに対してファイルを共有できるようにした最初の例となる。
リンクさえ知っていれば誰でもダウンロードできるということは、完全に私的利用の範疇を超えた「公衆送信」ですよね。著作権侵害ファイルのアップローダーとして悪用される可能性が非常に高いのではないでしょうか。

同様の機能はGoogleDriveにも付いているようです。Engadgetの比較記事を見る限り、SkyDriveやiCloudにはまだ無い(限定的?)ようですが、DropboxやGoogleが開始したのに追従する可能性は充分あるでしょう。

日本では、携帯電話向け音楽データのストレージ・サービスが著作権侵害という判決が出ているので、同様のサービスが非常に展開しづらい状態になっています。特定のユーザーしか保存できないしダウンロードできないサービスでもこのありさまですから、「誰でも簡単に共有できる」ようなサービスが許容されることはないでしょう。

恐らく今後、こういったサービスが「便利だ」と広まっていくのと同時に、権利者の怒りが膨らんでいき、権利者団体からの圧力で著作権法が改正され、恐ろしく不便な世の中になってしまうのではないかというのを懸念します。

例えば、フェアユース規定が充分でない状態のまま、非親告罪化するとか。著作権侵害ファイルのやり取りが無いかどうかを監視する目的で、メールや限定公開などのプライバシー情報を令状無しで警察が傍受することが合法化されるとか。

ぞっとしますよね。でも、便利な機能を悪用する人が出てくると(そして残念ながら、間違いなく悪用する人は出てくる)、それを規制する動きも出てきてしまうのです。そしてその規制が、本来規制されなくても済むはずだった分野までなぜか規制され、ユーザーが大変な不便を強いられることになったり、メーカーが海外と比べて競争力の無い商品しか作れないような環境になってしまうのです。そんな未来が見えます。

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