2011年11月30日水曜日

漫画やアニメの「写真のような背景」と消費者ニーズについて



漫画家・イラストレーターの江口寿史さんがこのツイートをして以降、作品の名前を具体的に挙げて自分の思いを述べたことについて、周辺に波紋が広がっています。

江口寿史先生の「マンガの背景」論と、マンガ家たちの反応。
http://togetter.com/li/221811
他にもまとめはいくつかありますが、このまとめがその後の流れも含め一番判りやすくて良いと思います。

誰が誰を批判した~というのは、当事者にとっては大変な話でしょうけど、ボクにとってはどうでもいい話です。ただ、この「背景が写真や映画そのもの」という状況については、いろいろ思うところがあるのでちょっと書き連ねてみます。

2011年11月29日火曜日

【書評】ニコラス・G・カーさんの「ネット・バカ」を読んだ


脳科学者の養老孟司さんが推薦しているという宣伝文句に釣られて買ったのですが、途中まで読んで投げ出していました。でも、冒頭数章を読んだだけなのに、その後、この本に書かれていることがかなり「当たっている」と感じられる事象を幾度となく目にするようになったので、再チャレンジしました。
  • タイムラインなどに流れてきた怪しげな噂話を鵜呑みにして、脊髄反射的なコメントをする
  • 2ちゃんねるまとめブログなどの煽りタイトルだけを読んで、内容にはロクに目を通さず同意コメントを付けて拡散する
  • 理路整然とした反論を受けると、感情的な反応をし相手に罵詈雑言を浴びせかける
Twitter などをやっていると、こんな光景を頻繁に見かけます。ボクには、何かがどこかで狂ってきている、という気がしてなりません。この本は、そういったボクの疑問に1つの解を示しています。


ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること
ニコラス・G・カー
青土社
売り上げランキング: 20321


この本は多くの研究発表や論文を引用し、著者の主張を補完していますが、恐らくこれが絶対的に正しいとは限らないでしょう。日々科学は進歩していますから、この本が書かれた後に、引用された研究成果に反するモノが出ているかもしれません。ただ、ボクが日々感じていることと、この本で示されていることが、かなり符合しているのは事実です。

2011年11月28日月曜日

マスコミの印象操作に踊らされるのは一般大衆だけではない(日経ビジネス 記者の目を読んで)


日経ビジネスオンライン11月28日付の「記者の目」を読んで、ちょっといろいろ思うところがあったのでエントリーにします。

孫正義の透視眼 記者は単なる媒介者か?
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20111122/224143/

1ページ目に書かれている、小板橋太郎さんという記者の、初めて孫正義さんに会った時のエピソードがなかなか興味深いです。

私が初めて孫社長にインタビューしたのは、日本経済新聞の記者をしていた2007年12月28日。その日のことをよく記憶しているのは、冒頭から孫社長に激しい「お叱り」を受けたからだ。

東京・汐留にあるソフトバンク本社26階の応接室に現れるやいなや、孫社長は「日経新聞と総務省はグルなのか! 審査の結果が正式発表前に新聞に出るなんておかしいじゃないか」と言い放った。

これはなかなか貴重な体験だと思います。(おそらく)自分が書いたわけではない記事について怒りをぶつけられ、それを弁護しなければならない立場というのは、外回りをしているとよくあることです。ましてやその相手が孫正義さんなんて。そういう貴重な体験を元に、どのように記事が展開するか、ちょっと興味を持って読み進めました。

2011年11月24日木曜日

今井哲也さんの「ぼくらのよあけ」を読んだ


コミック2巻(完結巻)を発売日に購入、記念にレビューします。ストーリーは読んでのお楽しみということで、ネタバレは極力避けるようにします。



ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)
今井 哲也
講談社 (2011-06-23)




アフタヌーンはマニアックですが面白い漫画が多いんですよね。唯一購入し続けている定期刊行の漫画誌です。「ぼくらのよあけ」は、子どもたちの夏休みがいきいきと描かれた近未来SFで、本誌連載時から続きが楽しみで仕方がありませんでした。

ちなみに1巻のカバー下には、擬人化された人工衛星のイラストとともに「健全小学生SFまんが」と書いてあるんですが、わざわざ「健全」をアピールする必要はあるんでしょうか……いや、確かに間違いなく「健全」なんですけど。

2011年11月19日土曜日

ネットで「実名」の意味が無い理由と、「匿名の危険性」について煽ることの無意味さ


(※写真:写真素材 足成より)


タイトルに書いた内容について、昨日 Twitter でつぶやいたらびっくりするほど反響があったので、エントリーとしてまとめておきます。

きっかけは東浩紀さんによる下記のツイート。

これを読んで「またか……」と思ったのは、たぶんボクだけじゃないはず。たぶん毎日どこかで「実名派」と「匿名派」がネットのどこかで論争を繰り広げているんじゃないでしょうか。

この問題を語る時に、どうしても二元論になる人が多いのだけど、「匿名性」って本人特定の難易度で段階があるんですよね。2ちゃんねるだって完全匿名ではないし、逆に「実名です」と自称していてもそれを証明する術が無い人が大半だと思います。

詳しくは後述しますが、ボクはこの問題のポイントは実名か否かではないと思っています。少なくとも、「みんなが実名を名乗ればいい」なんて簡単な話ではないです。

2011年11月16日水曜日

【書評】深井有さんの「気候変動とエネルギー問題」を読んだ


池田信夫さんがブログで紹介していて、面白そうだったのでポチリ。

地球温暖化現象を、二酸化炭素を原因とする説に疑義を唱え、宇宙線の変動が原因だという説とその裏付け、古代の気象変動をどう調べるかといった話から、ボトリョコックス(本文まま・Botryococcusなので「ボツリオコッカス」と読む方が一般的らしい)という油を生成する藻の話、最近のニュースで話題になった核融合の話など、かなり幅広い分野にまたがった話で大変興味深かったです。

地球温暖化が宇宙線の影響っていう話は、ぶっ飛んでいるようで理路整然としていておもしろかったですね。銀河の公転速度より太陽の移動速度の方が早いので、銀河の星が密集している"腕"の部分を太陽が通過する。星が密集しているところは超新星爆発が起こる可能性が高いので、宇宙線の量も多い。その周期と、地球の温暖化~寒冷化の周期がほぼ一致するとか。もうなんか、スケールがもの凄い。

宇宙怖い。

気候変動とエネルギー問題 - CO2温暖化論争を超えて (中公新書)
深井 有
中央公論新社
売り上げランキング: 61337

2011年11月15日火曜日

壁の花



パーティー会場で壁にもたれ誰ともしゃべらない人は、「壁の花」と呼ばれます。こういう人は「どうして誰も私に話し掛けてくれないんだろう?」と思うだけで、自分から話し掛けようとはしない傾向があります。話の輪ができて楽しそうな様子を、羨ましそうにただ眺めているだけ。何のためにパーティーへ参加しているのか全く判りませんね。

では Google+ のような場所はどうでしょう?

残念ながら、情報を発信しない人は、その存在を他の人に認知してもらうことができません。名前やアイコン・プロフィールなどを登録すれば、多少は目に留まる可能性はありますが、わざわざそれを検索する人はめったにいないと思った方がいいでしょう。

登録しただけ、見てるだけじゃ、壁の花ですよ。

Twitter のタイムラインや、Google+ のストリームを「眺めているだけでも楽しい」というのは、間違いではないです。が、SNS を一部しか楽しめていないとも言えます。

例えるなら、電話を会話のためのツールとして使うのではなく、一方的に相手の言うことを聞くだけに使うのと同じです。それはもはや電話ではなくラジオと言ってもいいでしょう。

テレビや映画を観る、ラジオを聞く、小説や漫画を読む。それらの楽しさを否定するつもりはありません。ただ、SNS の本当の楽しさは、"人との交流" にあると思うのです。



試しに作った Google+ページ の運用に迷っているころに、その Google+ページ で何気なく投稿した文章です。これを見て、自分で投稿するようになって、他の人からコメントを貰えるようになって Google+ がすごく楽しくなったという話を聞いて、嬉しくなったのでアーカイブとして残しておきます。

【書評】高野和明さんの「ジェノサイド」を読んだ


直木賞候補に挙がった時に購入し、しばらく積んでありました。当時「SFが直木賞を受賞できるかも!?」と話題になっていましたね。



ジェノサイド
ジェノサイド
posted with amazlet at 11.11.15
高野 和明
角川書店(角川グループパブリッシング)
売り上げランキング: 878


読み始めたら止まりませんでした。帯の煽りに「晩飯を抜いてでも買って読むべし」というのがありましたが、晩飯を忘れて最後まで読んでしまいました。で、率直な感想。ハリウッド映画みたいでした。

(ちょっとネタバレありますので注意して下さい)

2011年11月9日水曜日

【書評】「日経ビジネス」2011.11.7号TPP特集を読んでいる→読んだ


どうにもTPP推進派の意見がうまく理解できなかったので、特集が載っている号を購入しました。ネットで見かける推進派の意見って、否定派の否定をするだけで、推進するメリットを語ってない場合が多いんですよね。

ところで、日経ビジネスって最近はコンビニや書店に置いてないんですね。書店の店員さんに「kioskなら取り扱ってると思いますよ」と教えてもらえるまでに、コンビニを3箇所、書店を3箇所回ってしまいました。以前は定期購読していたので、まさかそんな状態になっているとは……という感じでした。えらい苦労させられましたよ。

Let's Note CF-W2のHDD交換についていろいろ教えてもらった


自分用メモです。

https://plus.google.com/109147348593403414073/posts/R4pJVmoQ3fn

2011年11月8日火曜日

【書評】「日経エンタテイメント!」2011年12月号を読んだ


日経ビジネスを探してウロウロしてたら、この表紙が目に止まってしまった。





言い訳するつもりはありませんが、ボクは別に「けいおん!」マニアではありません。日経系の雑誌でアニメ特集って、どんな感じだろうと思って興味を持っただけです。本当だよ?

2011年11月7日月曜日

【書評】小川一水さんの「フリーランチの時代」を読んだ


神保町ブックフェスティバルで、早川書房のブースにて購入。小川一水さんのサイン入りです。



フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫JA)
小川 一水
早川書房
売り上げランキング: 242974



小川一水さんの本は初めて読んだんですが、不思議な読後感ですね。短篇集だからでしょうか? 他の作品も読んでみたくなりました。表紙の可愛らしいイラストは橋本晋さんです。

2011年11月4日金曜日

夢の核融合


Google+のストリームを眺めていたら、こんなニュースが。

「核融合研、イオン8000万度Cの高温プラズマ生成に成功」
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720111104eaah.html

正確に言えば、このニュースを取り上げたアルファルファモザイクの2ちゃんねるまとめ記事を貼ったポストが流れてきたんだけど、タイトルが酷い。

【速報】 人工太陽完成!史上初!ついに日本が 「一瞬ではなく、発電を維持できる」 核融合発電を完成
http://alfalfalfa.com/archives/4785176.html
(※リンクは貼らないので興味がある人はアドレスバーにコピペしてください)

日刊工業新聞の元記事を見れば判るように、核融合発電は完成していない。要するに、2ちゃんねるまとめサイトにありがちなタイトル釣り記事なんですが、こういう科学系の記事って内容が難しいから釣られちゃう人がわりと多いんですよね。2ちゃんねるの反応でも「核反応で放射線が出るのは不完全燃焼」とか「一瞬で一億度の温度で発電するシステム」とか、全然理解できていないのに訳知り顔でコメントしている人が何人もいて苦笑い。

それでもGoogle+の場合、コメントでツッコミを入れられ誤解が解けるプロセスが誰の目にも見えるので、Twitter よりはまだ安心して見ていられる。

しかし、核融合研が目指している「核融合発電に必要な1億度」が実現できても、燃料と中性子がネックで実用化が難しいんですよね。

この辺りの話をGoogle+でポストしたら意外と反響があったので、加筆修正してエントリーにしました。

https://plus.google.com/109147348593403414073/posts/9Y64WcUQ9Sx

週間人気投稿

月間人気投稿